ホラー…?

第15回日本ホラー小説大賞をとった作品です。


庵堂三兄弟の聖職

庵堂三兄弟の聖職

ホラーの定義にもよるとは思うのですが、私にとってはこれはホラーではない、かな。
「遺工師」という遺体を加工して製品を作り出す作業者が主人公(厳密にはちょっと違うけど)のため、若干スプラッタ的な描写もありましたが。
でもスプラッタなら殺人鬼のほうが脳裏によぎったりしたしなあ。どちらかというと人体図の教科書を読んでいるほうが近い感覚でした。ストーリーの組み立ては面白かったけれど、言葉が汚かったり(これは「汚言症」という病気の設定ですが)文章に息つく暇がなかったり(逆にそれが成功なのかな?)でちょっと疲れましたけど。
今のところ私好みのホラー作家は貴志さんかなあ。ってホラーは別に好みませんけどね。